遺したい言葉 

『日経おとなのOFF』5月号の特集「私たちは100歳までどう生きるか?」が発売されました。この特集の「〈辞世の言葉〉で学ぶ死との向き合い方」というコーナーで相談をうけ、幾人かの言葉を上げました。

今も「辞世の句」をつくる人はいるようですが、死を覚悟しての言葉というのでは、きついでしょう。

そこで、「どんな言葉を遺して世を去りたいですか?」と問うなら、おそらく圧倒的に「ありがとう」ではないでしょうか。少なくとも怨みの言葉は遺したくないよね、ということで、冒頭に『万葉集』にある大津皇子の歌をあげました。

大津皇子は謀反の罪を着せられて24歳で処刑されました。その死を前にして居所の近くの磐余いわよの池に遊ぶ鴨を詠んだのが次の歌です。

「ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」

自分は死んでいくけれど、池の鴨は明日も鳴いているだろう、といった感傷の歌ですが、無実の罪で処刑されるというのに、まったく怨みが感じられせん。

記事の最後は宮沢賢治の絶詠二首のうち「方十里 稗貫のみかも稲熟れて み祭り三日そらはれわたる」をあげました。

ペシミスティックな作品が多い近代の文学者の中で、賢治はすばらしい讃歌を多くつくりました。37歳で病死して絶筆となった「「方十里」の短歌も「み祭り三日そらはれわたる」という明るさがすばらしいと思います。

そして、このコーナーは、先ごろ105歳で亡くなられた日野原重明医師の「キープ オン ゴーイング」で締めくくりとさせていただきました。

日経オフ表紙

『日経おとなのOFF』5月号の特集「私たちは100歳までどう生きるか?」

「〈辞世の言葉〉で学ぶ死との向き合い方」(部分)
日経オフ72 日経オフ74


3月25日に発刊されました。(大角 修)
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